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2007年03月29日(木) 01時18分

ウイルス検出しない児童、タミフル服用後に異常行動朝日新聞

 インフルエンザ治療薬「タミフル」を飲み、家を飛び出そうとするなどの異常行動を起こして、東京都立八王子小児病院に運ばれた9歳の女児が、病院の検査でインフルエンザウイルスが検出されていなかったことが28日わかった。診察した久保田雅也医師は「服用が異常行動につながることを示唆する症例」としている。

 医師によると、女児は昨年3月、39度の発熱があったため、開業医にタミフルや解熱剤を処方された。親からの報告によると、女児は午後8時ごろタミフルと解熱剤を飲んで就寝。午後10時ごろ目覚めると、叫んで家の外に飛び出そうとした。家族が体を押さえ、5分ほど興奮状態は続いた。

 1時間後、救急車で小児病院に運ばれた際の女児の体温は36.8度で通常の精神状態だった。インフルエンザの迅速診断キットで検査したところ陰性で、のどの粘液と血液も採取し、別の機関に検査を依頼したがウイルスは検出されなかったという。久保田医師は「熱が下がるまでの時間が短いことから、インフルエンザではなく、他のウイルス性疾患だった可能性が高い。異常行動はタミフルの影響ではないだろうか」と話している。

http://www.asahi.com/life/update/0329/001.html