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2007年03月29日(木) 00時28分

薬害C型肝炎訴訟の原告団、面会に応じない柳沢厚労相に対し厚労省前で座り込みフジTV

薬害C型肝炎訴訟の原告団が、28日朝から厚生労働省の前で座り込みを始めた。23日、東京地裁が国と製薬会社の責任を認める判決を出したのを受けて、柳沢伯夫厚労相に面会を求めていたが、柳沢厚労相は応じず、座り込みとなっているという。
原告の浅倉 美津子さんは、「わたしは今、厚生労働省の建物と対峙(たいじ)しているところにいます。わたしの後ろに実名原告、そしてテントの中に匿名原告の方たちがいらっしゃいます。そして、夜を徹して座り込みを続行中です」と話した。
柳沢厚労相は、裁判中の案件を裁判外で話し合うのは混乱を招くとして、面会を拒んでいるということだが、判決後の国の対応について、浅倉さんは「紙たった1枚の回答でした。『国の賠償や謝罪を前提としなければ、担当者がお会いする』という、たった1枚の紙の回答でした。わたしたちは、踏みにじられたと思っています」と語った。
また、浅倉さんは「(患者の皆さんには、無期限の座り込みは体力的に相当なご負担では?)はい。わたしも、1日置きの治療をしなければならないのですが、そんなことは言っていられないので、それを中止して、みんな頑張ってやっております。肝硬変や肝がんに移行する重篤な患者もあとを絶たない、これをどうしてもやめさせなければいけないと思っています」と話した。

一方、柳沢厚労相は、28日の厚生労働委員会で、この問題について発言している。
民主党の山井和則議員の「この(血液製剤で肝炎に感染した)方々ご本人に、何か落ち度や罪はあったとお考えですか?」との質問に、柳沢厚労相は「不幸なことと申さざるを得ませんけれども、病気に罹患(りかん)されたということで、その点については、ご同情を申し上げる次第でございます」と述べた。

この委員会を傍聴し、座り込みを行っている原告の福田 衣里子さんは「(傍聴した感想は?)わたしは、去年からずっと傍聴にうかがっていますが、去年とまったく変わらず、今でも何もする気がないという返答でした。本当に情けないですし、悲しいですし、これまで頑張ってきたのに、何でわかってもらえないのかという、本当に涙が止まりませんでした」と語った。
また、福田さんは「(今、国に対して望むことは?)恒久対策、治療の体制を整えてほしいということです。きょうもここに、東京原告で、2年前に亡くなられた原告の妹さんが来られています。国は、進行性の病気で、重篤な病気だということをわかっているんです。そして、今なら助かる命がたくさんあるということも、わかっているんです。しかし、安倍総理は動こうとしません。柳沢厚労相も会おうとしません。このままでは、たくさんの方が亡くなっていきます。この国のどこが『美しい』のか、まったくわかりません」と訴えた。
そして、福田さんは「(控訴は避けてほしいとの思いでおられますか?)はい。1日も早い解決が必要だと思っています」、「(厚労省と話がかみ合わない感じがしますが?)そうですね、まったく聞く耳を持たないという。同じテーブルに着こうとしないですね、まだ」と語った。
highlow highlow 2007/03/29 00:28

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