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2007年03月29日(木) 00時00分

地域格差解消 知事選各候補が訴え朝日新聞

 全国的には大都市を中心に景気が回復基調となるなか、県内では、景気回復の恩恵を受ける県央・県南部と、県北・沿岸部の格差が広がりつつある。朝日新聞社が知事選候補者に実施したアンケートで、主な候補者は地域間格差の解消策として、一次産業の振興や交通網の整備、人材育成などの政策を掲げた。

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 達増拓也氏(42)=民主推薦=は「四大広域振興圏ごとに、県と市町村が連携した産業振興を進める」「県北と沿岸に力を入れる」とし、「一次産業の高付加価値化を目指す」とする。

 告示後の街頭演説では、地方衰退の原因として国の政策を批判し、「地方切り捨てで、岩手でも所得が減少した。このような国の政策にノーを突きつける」とした。

 菅野恒信氏(61)=共産推薦=は「農林漁業の発展と商工業の振興を柱に位置づけ、地域経済に活力をつける」とし、農家支援などのほか、地域密着型の公共事業を行うという。

 告示後の街頭演説では、「県内各地で、格差が拡大し、命も失う『命格差』が生じる岩手になってしまう、との訴えを聞いた。県政を変えないといけない」と述べた。

 柳村純一氏(56)=自民推薦=は「県北沿岸地域の振興には、交通インフラの整備が最も重要」とする。

 さらに、高品質な一次産品を生かすため「製造業を中心とした企業の育成が必要」という。

 街頭演説では「北上川流域と県北・沿岸は、色々な面で格差がある。財政難でも、地域を元気にするためにやるべきことはやる」とした。

 ザ・グレート・サスケ氏(37)は、「北上川流域の自動車産業集積の成功を全県に広げる」とする。沿岸の宮古地域を中心にコネクター産業を誘致するという。農林水産業では「『サスケ』ブランドを発信して付加価値を高める」という。

 街頭演説では「宮古をシリコンバレーのようにして、県北・沿岸で雇用を2万人増やす」と訴えていた。

http://mytown.asahi.com/iwate/news.php?k_id=03000000703290005