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2007年03月29日(木) 00時00分

県議選あす告示 47議席に78人準備朝日新聞

【地元の課題など争点】

 県内の統一地方選は、30日に告示される県議選(定数47)で幕を開ける。市町村合併が進み、選挙区は前回より2減の17選挙区。しかし、立候補の準備を進めているのは78人と前回の66人を大きく上回り、激戦の様相を見せている。新幹線新駅問題など嘉田由紀子知事の政策の是非や地域振興など地元の課題などが争点とされ、嘉田知事を支持する「対話でつなごう滋賀の会」の擁立候補の動向が当落のかぎを握りそうだ。投票は4月8日で、即日開票される。

 立候補予定者の内訳は、現職33人、元職2人、新顔43人。公認の党派別では、自民24人、民主14人、公明2人、共産7人、対話9人、無所属22人。

 前回は6選挙区で無投票だったが、今回は16選挙区で定数を超える立候補予定者が予想される。野洲市区(定数2)は立候補を表明した新顔が出馬を取りやめる意向を示し、無投票になる公算が大きい。

 選挙区ごとに見ると、大津市区は旧志賀町と合併し、定数は1増の10。現職7人、新顔8人の計15人による激戦になりそうだ。自民は現職2人、新顔2人を公認し、民主は新顔2人が挑む。公明が初の複数議席を目指して現職と新顔が立ち、共産も現職、新顔の2人を擁立。対話は現職2人と新顔1人が立ち、無所属は現職1人、新顔1人。

 新幹線新駅問題の地元、栗東市区(定数2)は自民現職と無所属現職が推進の立場なのに対し、民主新顔と対話新顔が「凍結」を唱え、主張が分かれた。彦根市区(同4)は現職2人が引退し、現職2人と新顔5人が立候補を準備。合併で選挙区が広がった東近江市区(同4)では、現職4人に元職1人、新顔2人が挑む構図だ。

 長浜市・東浅井郡区(同3)は現職3人、元職1人、新顔2人が立つ見通しで、激しい議席争いが予想される。定数1の犬上郡区、伊香郡区はともに自民推薦と民主、対話推薦の無所属同士による争いになりそうだ。

【開票作業、1時間以内に短縮/高島市選管】

 高島市選管が、開票作業の迅速化に取り組んでいる。昨年7月の知事選では開票開始から確定得票発表まで2時間5分かかったが、4月の県議選では1時間以内に終える見通しがついた、と28日発表した。早稲田大のマニフェスト研究所(北川正恭所長)の指導を受けて工夫したといい、担当者は「実際には約40分で確定得票を発表できるのでは」と話している。

 4月8日の投開票日は午後9時半から選管書記経験者と若手職員約130人が開票事務にあたる。服装は軽装で上着とネクタイは禁止。運動靴は必ず着用する。これまで票の仕分けをする人以外は座っていたが、点検や得票計算の担当者も立ち作業にした。

 選挙長の開票開始宣言も開票開始の30秒前に始め、定刻に投票箱が開けられるようにする。ハンドマイクで指揮する開票総括指示者を1人設け、開票台は高さ1メートルに統一。開票は3人1組で、1人が投票用紙の表裏と天地をそろえ、2人がイチゴパックで作ったトレーに候補者別に分ける。

 前々日の6日夕に開票事務にあたる職員を集めて説明会を開き、無効票や疑問票の点検についてもマニュアルをつくって事前に説明。当日夕も開票所でリハーサルをし、作業手順を徹底させる。また得票速報は確定得票だけにするという。

http://mytown.asahi.com/shiga/news.php?k_id=26000000703290003