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2007年03月29日(木) 00時00分

「さんふらわあ」移転 運航会社が撤回朝日新聞

 鹿児島県志布志市と大阪を結ぶカーフェリー「さんふらわあ」の志布志港撤退問題で、運航会社のブルーハイウェイライン西日本(本部・大阪市)は28日、同県庁と志布志市を訪れ、伊藤祐一郎知事らに宮崎港移転計画をいったん撤回して志布志航路を継続すると伝えた。当面は同航路で収支改善を図る。燃料価格が上がるなどの変化があれば「改めて見直しをしたい」としている。

 ブルー社によると、宮崎港の岸壁利用の調整がつかず、当面同港の利用は困難と判断した。

 鹿児島県などはブルー社に対し、港湾施設使用料を半額(600万円)にしたり、水道料500万円を無料にしたりするなどの支援策を提示し、航路存続を要望。同県トラック協会も、運賃値上げに応じるとしていた。

 同社の牟礼英明専務は「支援策は大変ありがたく受け止めている」と述べた上で、志布志港周辺の道路などアクセスについて「非常に悪い。毎年改善を要望しているが、今後も働きかける」とした。運賃については「経営は非常に厳しい。すべての客に一律にお願いする」とし、近く値上げも検討する考えを示した。

 伊藤知事は「今後は会社とともに航路を守り育てたい。状況は楽観的ではない」との見方を示し、イベントを開くなど利用促進に向けた努力を続けるとした。

http://mytown.asahi.com/miyazaki/news.php?k_id=46000000703290001