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2007年03月29日(木) 00時00分

コンドームより有効?WHO男性の割礼促進求めるZAKZAK

 国連合同エイズ計画(UNAIDS)と世界保健機関(WHO)は28日、男性の割礼をエイズウイルス(HIV)感染拡大防止の重要な手段に位置付けるべきだと両機関の専門家会議が求めた、と発表した。

 エイズがまん延するサハラ砂漠以南のアフリカで男性の割礼を促進すると、20年間で男性の感染者を570万人、死者を300万人、減少させることができるとの推計があるとしている。

 割礼によってウイルスが感染しやすい免疫関連細胞が多い包皮が除去されることなどが、理由と考えられている。

 両機関は6—8日にスイスで政府関係者や研究者、市民団体などによる専門家会議を開き、割礼で男性の感染率を60%抑えられたとの研究内容を検討、「データには説得力がある」と結論付けた。これは、割礼の実施率の高い地域ほどHIV感染率が低いという実態とも符合するという。

 だが「コンドームを使わなくなり、逆に感染が広がりかねない」との慎重論もある。

 このため、専門家会議は、割礼の実施には清潔な環境や同意、プライバシーの保護などを条件に挙げ、コンドームなど従来の対策と併用すべきだとしている。(共同)

ZAKZAK 2007/03/29

http://www.zakzak.co.jp/top/2007_03/t2007032921.html