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2007年03月28日(水) 21時19分

北陸電力部長が陳謝 原子力学会で 臨界事故朝日新聞

 北陸電力の志賀原発1号機(石川県志賀町、出力54万キロワット)の原子炉で99年6月に起きた臨界事故について、日本原子力学会は名古屋市内で開かれている春の年会で緊急報告会を開いた。説明に立った同社の山崎達広・原子力部長は冒頭、「多大のご迷惑をかけ、ここにおわび申し上げます」と陳謝した。

 席上、山崎部長は、志賀1号機の臨界事故の問題点について「データを改ざんし、必要な記録を残さず、国や自治体に報告しなかった」と総括。原子炉停止機能にかかわる試験中に事故がどのように起きたかを説明した。30日に詳しい分析結果を公表すると話した。

 また、経済産業省原子力安全・保安院の平岡英治・首席統括安全審査官は「原因究明と再発防止に取り組まなかったことも問題」と指摘した。

 会場から、他の沸騰水型の原発でも過去の同様のトラブルが次々に明らかになっている点について、制御棒の構造上の問題があるのではないかとの質問が出たが、2人とも構造上の問題ではなく、操作手順の誤りとの見方を示した。

http://www.asahi.com/national/update/0328/OSK200703280156.html