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2007年03月28日(水) 19時45分

発泡酒「本生」、商標登録かなわず アサヒビール敗訴朝日新聞

 発泡酒ブランド「アサヒ本生」を擁するアサヒビール(本社・東京)が「本生」の文字商標の登録を認めなかった特許庁の審決取り消しを求めた訴訟の判決が28日、知財高裁であった。飯村敏明裁判長は「本生」は発泡酒以外にも食品分野で品質の表示として広く使用され、文字だけで他の商品と識別できるような機能はないと判断。商標としての要件を満たさないとした特許庁の審決を支持し、請求を棄却した。

 「本生」を冠した一連の商品は01年に販売が始まり、これまでに約100億本を売り上げた。発泡酒市場でのシェアはキリンに次いで2位。アサヒビールにとってはビールの「スーパードライ」に次ぐ主力商品だ。

 アサヒは販売開始を控えた00年に「本生」「アサヒ本生」の商標登録を出願。「アサヒ本生」は認められたが「本生」は認められなかった。

 「吟醸本生」「本生わさび」などの表記は食品全体に広がっている。アサヒの出願は「ビール風味の麦芽発泡酒」に限定したものだったが、特許庁は品質表示としての機能を重視。この判断を、知財高裁も支持した。

 アサヒビール広報部の話 発泡酒に限って申請しており、日本酒などほかの食品まで使うなとは言っていない。残念だ。

http://www.asahi.com/national/update/0328/TKY200703280295.html