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2007年03月28日(水) 20時50分

北陸電力、07年度供給計画に原発稼働盛り込まず朝日新聞

 志賀原子力発電所での臨界事故隠しが発覚した北陸電力は28日、07年度の電力供給計画で同原発の運転を見込まないことを明らかにした。事故隠しで安全確保への姿勢を問われ、確実な運転再開の見通しを立てられないためだ。火力発電の稼働増や隣接する中部・関西電力からの融通などで安定供給に努めるという。

 志賀原発の出力は約190万キロワット。1号機が事故隠しの発覚で停止し、2号機は日立製作所製のタービントラブルで点検中。原因を究明し再発防止体制を整えた後、国や地元の理解が得られれば再開する方針だが、めどは立っていない。

 同社の発電電力量の原発比率は、日本原子力発電からの受電分を含め05年度で30%。06年度は2号機のトラブルで22%となり、07年度はさらに9%へ落ち込む見通しだ。

 同社は原発が1日停止すると、火力の燃料代などで1日約1億円の費用増になる。長期化すれば業績への影響も大きい。

http://www.asahi.com/business/update/0328/155.html