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2007年03月28日(水) 18時39分

景況感、わずかに悪化か 世界株安・円高など影響朝日新聞

 日本銀行が4月2日に公表する3月の企業短期経済観測調査(短観)に関する主な調査機関や金融機関の予測が出そろった。2月末以降の世界同時株安や円高などの影響で、主要指標の大企業・製造業の業況判断指数(DI)は、前回12月調査のプラス25より小幅悪化するとの予想が多い。ただ、設備投資の底堅さや消費関連の指標に持ち直しの動きも出ていることから、景況感の悪化は一時的にとどまる、との見方も出ている。

 大企業・製造業の業況判断DIは、12月調査よりも1〜2ポイント悪化するとの予測が多い。米国経済の先行き透明感も、外需に頼る輸出産業などの景況感に悪影響を与えたとの見方が強い。1〜3月の鉱工業生産が、好調だった10〜12月よりは落ち込むとの予想も影響している、との指摘もある。

 一方、大企業・非製造業の業況判断DIは12月調査のプラス22から上昇を予測する機関が多かった。1月の第3次産業活動指数が過去最高を更新し、内閣府の景気ウオッチャー調査(2月)で家計の景況感が改善したことなどから、個人消費関連の業況判断が好転するとの見方が多い。

 07年度の設備投資計画については前年を下回る予想もあるが、全体としては「底堅い」との見方が多かった。

http://www.asahi.com/business/update/0328/143.html