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2007年03月28日(水) 06時48分

被災高齢者に介護サービス 未認定でも特例 石川県朝日新聞

 能登半島地震で、石川県は、介護保険の認定を受けていない高齢者に対しても介護サービスを提供することを決め、早ければ28日にも実施する。新潟中越地震では、地震が引き金となって「関連死」が相次いだ。こうした二次被害を防ぐため、独自の判断で迅速な対応を優先させる。

 県などは27日夕、担当職員がケアマネジャーとともに同県輪島市の門前地区の避難所を回り、どのようなサービスを必要としているのかなどの聞き取り調査を始めた。要介護者の掘り起こしを速やかに進めたい、としている。

 サービスの内容は、サービス事業者などが避難所などを訪問し、入浴や食事の世話をする「訪問介護」が主体だが、デイサービスセンターなどへの「通所サービス」も受け付ける。体調が悪化した人には特別養護老人ホームなどへの入所も勧めるという。

 介護保険のサービスを受けるためには、本来、自治体による要介護認定が必要だが、特例措置で、災害など非常事態では認定を受けていなくても、将来、介護が必要となると自治体が判断した場合、前倒しでサービスを提供することが認められている。

 利用者は本来、サービス料の1割を自己負担するが、特例措置では、利用者が全額を前払いし、介護認定された後、自治体が9割を利用者に支払う。しかし、同県は、全額を前払いする際の費用についても公的補助が出来ないか検討している、という。

http://www.asahi.com/life/update/0328/003.html