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2007年03月28日(水) 10時13分

自殺サイト悪用の3人殺害事件、主文は後回し 大阪地裁朝日新聞

 インターネットの自殺サイトを悪用した男女3人連続殺人事件で、殺人や死体遺棄などの罪に問われ、死刑を求刑された無職前上(まえうえ)博被告(38)の判決公判が28日、大阪地裁で始まった。水島和男裁判長は主文の言い渡しを後回しにし、事実認定と判決理由を朗読しており、厳しい刑が予想される。

 起訴状などによると、前上被告は小学5年時に読んだ推理小説の影響で人が窒息して苦しむ姿に性的興奮を覚えるようになった。その後もこうした欲求を抑えきれず、自殺サイトを使った自殺志願者の殺害を計画。05年2〜6月、大阪府豊中市の無職女性(当時25)▽神戸市の中学3年男子(同14)▽同府東大阪市の男子大学生(同21)に練炭自殺を持ちかけて誘い出し、鼻と口を手やタオルでふさいで窒息死させたなどとされる。

 弁護側は「被告は犯行当時、責任能力を欠いていた」「中学3年男子と男子大学生の殺害については、逮捕後に自白しており自首にあたる」と主張し、死刑の回避を求めている。

http://www.asahi.com/national/update/0328/OSK200703280022.html