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2007年03月28日(水) 22時45分

高官へのビザ発給、イラン投資支援を凍結 英政府方針朝日新聞

 ベケット英外相は28日の下院での報告で、英兵15人がイラン革命防衛隊に拘束された事件への対抗措置として「問題が解決するまで、両国間の公式なやりとりを凍結する」と表明した。英外務省によると、イランとの外交関係は維持するものの、両国間の公式訪問やイラン政府高官へのビザの発給を凍結し、イランに進出する英企業への政府支援や政府が絡む事業契約を当面見合わせる。

 これに先立ち、英国防省は同日、全地球測位システム(GPS)で特定した英兵らの拘束地点を公表した。それによると、イラン・イラク国境を流れるシャトルアラブ川の河口から延びる両国の領海境界線からイラク側に1.7カイリ(約3キロ)入った地点としており、自国の水域内だったとするイラン側に反論した。

 国防省によると、兵員のボートにはGPS機器が搭載されており、母船の駆逐艦に自動的にデータが送信されていたという。イラン革命防衛隊の船6隻が、商船の検査を終えた英軍ボート2隻を待ち伏せする形で拿捕(だほ)したとの見方を示した。

 一方、28日のイラン国営通信によると、拘束場所はイラン側に0.5キロ入った地点だったとしている。

http://www.asahi.com/international/update/0328/017.html