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2007年03月28日(水) 19時05分

馬場に自動吹き矢装置 犯人捜しに懸賞100万香港ドル朝日新聞

 香港名物になっている香港競馬のコースでリモコン制御の「吹き矢装置」が見つかり、犯人や動機を巡る謎が深まっている。香港競馬会は100万香港ドル(約1500万円)の賞金をかけ、犯人につながる情報の提供を呼びかけた。香港は08年北京五輪の馬術競技の会場になっており、警備担当者も神経をとがらせている。

 装置が見つかったのは香港島ハッピーバレーの競馬場。21日朝、夜のレースに備え場内を点検した係員が、スタート地点に近い芝生でビニールパイプをつないだ長さ約12メートルの物体を発見した。

 ビニールパイプには圧縮空気を送る装置、無線装置、ビデオカメラがついており、遠隔操作でパイプに仕込まれた針と液体が飛び出す仕組みだった。地元紙によると、液体は毒性を持つ薬品の可能性が高いという。

 レースの混乱をねらった博徒の犯行との見方が強まっているが、「一体だれが得をするのか」といぶかる声も。警察は21日未明に現場で目撃された不審な4人組の男の行方を追っている。

 事件の起きた競馬場は五輪の馬術競技会場とは別だが、準備を担当する五輪馬術競技有限公司の担当者は「五輪と関係ない個別の事件。我々は万全の態勢で臨むので心配無用だ」と言っている。

http://www.asahi.com/international/update/0328/015.html