装置が見つかったのは香港島ハッピーバレーの競馬場。21日朝、夜のレースに備え場内を点検した係員が、スタート地点に近い芝生でビニールパイプをつないだ長さ約12メートルの物体を発見した。
ビニールパイプには圧縮空気を送る装置、無線装置、ビデオカメラがついており、遠隔操作でパイプに仕込まれた針と液体が飛び出す仕組みだった。地元紙によると、液体は毒性を持つ薬品の可能性が高いという。
レースの混乱をねらった博徒の犯行との見方が強まっているが、「一体だれが得をするのか」といぶかる声も。警察は21日未明に現場で目撃された不審な4人組の男の行方を追っている。
事件の起きた競馬場は五輪の馬術競技会場とは別だが、準備を担当する五輪馬術競技有限公司の担当者は「五輪と関係ない個別の事件。我々は万全の態勢で臨むので心配無用だ」と言っている。