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2007年03月28日(水) 18時33分

米上院、共和党の修正案を否決 イラク撤退めぐり朝日新聞

 米上院は27日の本会議で、イラクなどでの戦費を盛り込んだ補正予算案から、「08年3月末を目標にイラク駐留米軍を撤退させる」との条項を削除する与党・共和党の修正案を否決した。これにより、撤退目標を示した原案が週内に採決の運びとなり、野党・民主党などの多数で可決される可能性が出てきた。

 修正案は共和党のマケイン議員らが提案した。投票結果は、反対50、賛成48。共和党からヘーゲル議員ら2人が反対にまわった。

 ただ、ブッシュ大統領が再三、撤退期限をつけた補正予算案への拒否権行使を表明している。これを受け、上院共和党は無理に法案可決を阻止せず、早期に廃案に持ち込む方針に転じた。補正予算案をめぐる与野党の攻防が長期化すれば、戦費の承認が遅れ、イラクなどでの作戦に支障が出る可能性があるためだ。

 下院は23日、「遅くとも08年8月31日を撤退完了期限とする」との条項をつけた補正予算案を可決している。上院で今回の案が通過しても、その後の上下両院の調整や大統領の拒否権行使などで混乱が予想される。

http://www.asahi.com/international/update/0328/013.html