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2007年03月28日(水) 11時54分

米空母2隻、ペルシャ湾で演習 イランに軍事力を誇示朝日新聞

 米国防総省によると、米海軍の空母「ステニス」を主力とする空母戦闘群が27日までにペルシャ湾に入り、すでに同湾で展開中の空母「アイゼンハワー」の戦闘群と合流、大規模な軍事演習を始めた。2隻の米空母が同湾内で活動するのは03年のイラク戦争の開戦時以来とされる。

 国連安全保障理事会が24日、イランの核問題で追加制裁を決議した直後のタイミングでもあり、米国がイランに対し軍事力を誇示する狙いがあると見られる。

 米メディアなどによると、演習はイランの領海外で行われる。空母2隻とそれに伴う艦艇のほか、戦闘機100機以上が参加。潜水艦の追跡や機雷探知などの演習に取り組む。ステニスは2月19日からアフガニスタンの対テロ戦の支援に参加していた。

 3月23日には、英海軍と海兵隊の兵員計15人がイラク領内の水域でイラン軍に身柄を拘束されたが、米軍関係者は、今回の演習がこの問題への対応だとする見方を否定している。

 ただ、米メディアでは、イランの動きをにらんだ軍事的な牽制(けんせい)との見方が一般的だ。AP通信によると、空母ステニスの司令官は「(米軍の)強力な展開があれば、他人を脅かすのは慎重にした方がいい、という鮮明なメッセージになる」と話している。

http://www.asahi.com/international/update/0328/006.html