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2007年03月28日(水) 00時00分

カム・ウソン、高級セダンを壊して拍手されたわけ朝日新聞

 俳優のカム・ウソンが高級乗用車1台をこなごなに破壊した。ソウル新村のメガボックスで6日に開かれた映画「撃つ」の試写会の後行われた記者会見で、「劇中、高級セダンのエックス1台を壊す場面があったのですが、NGなしに一回でOKになり拍手を浴びました」と打ち明けた。

カム・ウソンは人気、実力共に兼ね備えたスターとして認められている

 映画「撃つ」は、警察署で偶然出会った失職中の正直な生活者パク・マンス(カム・ウソン)と、刑務所に出たり入ったりの不良中年ヤン・チョルゴン(キム・スロ)が、世間に向けて放つ一夜の刺激的な逸脱を描いたバーディームービー。「アタック・ザ・ガス・ステーション!」「ジェイル・ブレーカー(光復節特赦)」などのシナリオを書いたパク・チョンウ監督がメガホンを取った。

 カム・ウソンは、「撮影期間中、スタッフから割れるような拍手を浴びた場面がありました。怒りが爆発したマンスが高級乗用車を粉々に破壊するシーンです」と語って「見る人にとっては気持ちよく感じられるでしょうが、私はとても緊張して撮りました」と口火を切った。

 続いて「予算ぎりぎりで撮影が進行していたので、もしこの場面でNGになったらもう1台分の費用が足りなくなる状況だった」として「そのプレッシャーは言葉にできないほど。幸い1回でうまくいき、スタッフも私も本当にほっとしました」と率直に語った。

 また、「劇中のマンスは、繊細なキャラクターというよりも、社会的メッセージを伝える役により近かった」として「私もやはりマンスと同じ386世代だったし、戦争世代の両親に教育された通りに生きてきました。でも今振り返ってみると、何が正義で何が悪なのか、定義が曖昧な気もします。そんな思いを役柄に反映しました」と説明した。

http://www.asahi.com/culture/korea/TKY200703280138.html