首相が議長のアジア・ゲートウェイ戦略会議も中間論点整理に、羽田の国際化を加速する必要性を明記。これを受け、民間議員は国際化の時期を、羽田の4本目の滑走路が完成する10年から2年前倒しし、北京五輪の開催に合わせるよう提案する。「深夜・早朝の時間帯を利用し北京日帰りを」として、国交省に検討を迫る構えだ。
羽田空港は03年に韓国・金浦空港へのチャーター便を開始し、一部の国際便にも対応している。しかし、国交省によると、中国政府と現在交渉中の上海とのチャーター便が実現した段階で「発着枠の限界」となり、北京五輪で渡航需要が高まっても時限的なチャーター便以外の増便は困難という。深夜・早朝の時間帯も、千葉県など周辺自治体や住民の理解を得るのが難しい、という事情もある。
現時点では、新滑走路完成後も、国交省は国際定期便の対象を、羽田から約2000キロ圏内で需要の高い地域に限定する方針だ。