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2007年03月27日(火) 06時39分

神戸市が地下60mに送水管 大深度地下使用法を初適用朝日新聞

 神戸市は26日、最深で地下約60メートルの地点に大容量の送水管を通す事業を07年度に始めると発表した。大都市圏の公共・公益事業者に深さ40メートルを超す地下の優先的使用権を認めた「大深度地下使用法」(01年4月施行)の全国初の適用例となる見通しだという。原則として地権者への補償が不必要になるうえ、送水管の経路を短くできるため、事業費を20億〜30億円削減できるとしている。

 同市は96年から、浄化した淀川の水を浄水場に送るため、3本目の大容量送水管(直径2.4メートル、12.8キロ)を市街地の地下に東西に通す事業を進めている。今回、このうち同市中央区の2カ所計約270メートルで深さ40〜58.5メートルの大深度地下を利用することにした。

 送水管を民有地の地下に敷設するには、地権者の同意や補償金が必要で、交渉に時間もかかっていた。一方、道路など市有地の地下に沿って敷設すると、遠回りになる悩みがあった。6月にも兵庫県の認可が出て、9月に着工予定という。

 大深度地下使用法では、東京都も外郭環状道路の整備で適用を申請する準備をしている。

http://www.asahi.com/politics/update/0327/001.html