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2007年03月27日(火) 06時21分

BDA米代表団に財務長官側近も 早期解決へ積極姿勢朝日新聞

 マカオの銀行バンコ・デルタ・アジア(BDA)の北朝鮮資金送金問題で北京入りしたグレーザー財務次官補代理らの米財務省代表団に、ウィルキンソン財務長官首席補佐官ら、より上級の幹部が含まれていることが26日、分かった。早期解決を目指す米国の姿勢を反映している。

 ウィルキンソン氏は06年7月までライス国務長官の上級顧問を務めた。BDA問題では、北朝鮮への資金返還に慎重な財務省と、核放棄の取り組みを優先させた国務省が対立しており、ウィルキンソン氏は調整役を期待されていると見られる。

 代表団には、フレイス金融犯罪取り締まりネットワーク(FinCEN)次期部長も加わっている。

 代表団はこの日、中国の金融当局、外務省と協議。「積極的で率直な協議だった」という。また、中国外務省は25日、李肇星(リー・チャオシン)外相とライス長官が6者協議などをめぐって電話で話し合ったと発表した。

 一方、BDAを傘下に置くデルタ・アジア・フィナンシャルグループの区宗傑会長は26日夜、「(北朝鮮の不正行為を見逃してきたとする)米国の告発に証拠はない」とする声明を出した。「当行の米ドルは(香港大手銀)HSBCの検査を経たものだ」として、米側の「北朝鮮製の偽札取引に関与した」との指摘に反論。「北朝鮮の顧客との取引も合法的だ」と主張した。

http://www.asahi.com/international/update/0327/003.html