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2007年03月27日(火) 00時00分

関西テレビ社長、進退問題明確にせず 番組捏造問題朝日新聞

 「検証番組の後にしたい」。27日夜、本社で会見を開いた関西テレビの千草宗一郎社長は、自らの進退問題について、後回しにする考えを繰り返した。関西テレビの番組捏造(ねつぞう)問題では、放送法の改正論議が進むなど、同社のみならず、業界に対する厳しい視線が注がれている。それでも社長の口からは、自らの経営責任について一言も発せられなかった。社員からも複雑な思いが聞かれた。

記者会見する関西テレビの千草宗一郎社長(左)=27日午後8時、大阪市北区の関西テレビで

会見で頭を下げる、千草宗一郎社長(右から2人目)ら=27日午後7時39分、大阪市北区の関西テレビで

総務省近畿総合通信局に最終報告書を提出に訪れた関西テレビの澤田(先頭)、津浦(先頭から2人目)両取締役=27日午後5時23分、大阪市中央区で

会見中、手元の資料を見る関西テレビの千草宗一郎社長=27日午後7時すぎ、大阪市北区の関西テレビで

 千草社長の会見の一問一答は次の通り。

 ——経営責任を含めた処分を実施するとあるが、社長をやめるという辞意表明とみてよいか。

 検証番組を含め、当社の責任を明らかにする。(4月放送予定の)検証番組が終わってから、すべて明らかにする。

 ——千草社長は報告書が出たら進退の判断をすると言っていたが、先延ばししているのでは。

 視聴者への説明責任を果たしたい。行政の処分を踏まえ、両者を踏まえて明らかにしたい。経営責任についても明らかにしたい。

 ——検証番組は千草社長じゃなければ作れないことはない。行政処分の後ではなく、なぜ自主的に経営責任を明確に出来ないのか。

 検証番組の責任はやはり私にあると思う。行政の処分も踏まえて、当社の責任のあり方を明らかにしたい。

 ——仮に検証番組の前に行政処分が出ても、検証番組が終わってからしか責任を明らかにしないのか。

 その両方が終わってから明らかにしたい。

 ——一番大事な社員の士気は。不祥事があった場合、社長自らが説明し、人事を一新することも必要ではないか。

 多くの方々に迷惑をかけ、信頼を損なった。会社そのものも厳しく批判されているが、制作も、管理も営業も、しっかりとした放送人としての自覚をもって頑張っている。

 ——民放連の除名処分では、どのような影響があると考えられるのか。

 当社のイメージに対する不安がある。これは大きなことだと思う。

http://www.asahi.com/culture/tv_radio/OSK200703270162.html