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2007年03月26日(月) 17時01分

三菱電機、欧州裁判所に提訴へ カルテル認定に異議朝日新聞

 三菱電機は26日、欧州連合(EU)の欧州委員会から変電所設備の納入を巡ってカルテルと認定され制裁金約190億円を科されたことに対し、「欧州委の決定には当社の事実認識と異なる点がある」として、欧州第一審裁判所に提訴すると発表した。欧州委は日欧の重電10社に計1200億円の制裁金を科し、三菱は日本企業で最も多額。三菱の提訴は、同様に制裁金を科された東芝や日立製作所などの対応にも影響しそうだ。

 カルテルと認定されたのは、変電所で使うガス絶縁開閉装置。欧州では日本勢の納入実績はほとんどないが、欧州委はそれを「参入を見合わせて欧州での競争を阻害した」とみなした。

 一方、三菱は、訴訟に伴い発生する可能性のある損失分などを引き当てる。半導体DRAMを巡り、米司法省から独禁法違反の疑いで調査を受けている影響などと合わせ約420億円を、07年3月期の連結営業外費用に新たに計上する。

 ただ、営業利益も産業機械や重電システムなどが好調で、当初見通しより500億円増の2300億円と過去最高となる見通し。売上高も1200億円増の3兆8200億円に上方修正した。

http://www.asahi.com/business/update/0326/101.html