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2007年03月26日(月) 19時59分

海底逆断層が動いた可能性 能登地震で政府調査委が見解朝日新聞

 政府の地震調査委員会は26日、今回の地震の発生で臨時会合を開いた。震源付近でみつかった、北東から南西に延びる長さ約20キロの海底の逆断層の一部がかかわった可能性があるとの見解をまとめた。地震は深さ約10キロ、地殻内の浅い場所で両側から押される力に耐えきれずにできる逆断層が引き起こした。横に少しずれながら陸側が海側に乗り上げ、断層面は南東に傾いているという。

 海底の逆断層については、産業技術総合研究所が一帯の海底で多数を確認しており、断層の向きや傾きが今回の地震と重なることから、その一部が動いた可能性があるとみている。

 歴史的には、能登半島周辺では1600年以降、マグニチュード(M)7を超える地震は知られていないことも確認された。一方、M6級の地震はたびたび発生している。沈みこむ海のプレートに押され、列島にひずみがたまり、耐えきれなくなると弱いところで地震が起こるためだ。

 地震が起こると周辺の活断層にかかるひずみが変化し、活動を促すことがあるが、今回の震源の南東にあり、志賀原発の立地との関係で注目される邑知潟(おうちがた)断層について解析すると、変化はなかった。

 また調査委は、今後1週間ほどは震度5弱以上の余震が発生する恐れがあるとみて、注意を呼びかけた。

http://www.asahi.com/national/update/0326/TKY200703260276.html