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2007年03月26日(月) 17時00分

白鵬vs朝青龍のウラで…取組編成めぐり協会内バトル夕刊フジ

 さあ白鵬、来場所は綱取りだ。八百長騒動の直後で注目を集めた春場所は優勝決定戦にもつれこみ、白鵬が一瞬のはたきこみで朝青龍を破って5場所ぶり2度目の優勝。「立ち合いはとっさに考えた。最高にうれしい。これで昨日負けた悔しさが飛んでいきました」と喜びに声を震わせた。

 熱戦の連続で場所としても大成功。が、この盛り上がりの裏で終盤の取組編成をめぐって放駒審判部長(元大関魁傑)と九重(元横綱千代の富士)、三保ケ関(元大関増位山)の副部長コンビが激しく衝突したことが明らかになった。

 ヤマ場は最後に。これがドラマ構成の鉄則といえる。終盤の取組を決める13日目午前の取組編成のとき「優勝を争っている白鵬と朝青龍の対戦は千秋楽に持っていった方がいい」と放駒審判部長が提案した。この部長提案に九重、三保ケ関両副部長が「昔から番付順ということになっている」と猛反対し、2人がかりで押し切ったのだ。

 「放駒親方はよほど納得いかなかったのか、会議後も2人に食い下がり、こんな取組編成は観客無視でおかしいと息巻いていましたよ。もし14日目に白鵬が勝っていたら千秋楽を待たず、その時点で優勝が決まっていたワケだから。去年の名古屋場所、やはり番付順にこだわって白鵬と朝青龍の対戦を、すでに朝青龍の優勝が決定後の千秋楽に持ってきたため、勝って13勝に乗せた白鵬が横綱に上がり損ねたことがありました。部長よりも副部長の意見が通ると言うのも組織としては変だよな」と協会関係者はクビをひねっていた。

 今場所は結果オーライだったが、“部内対立”が解消されない限りまたクビをひねりたくなる取組が出て来るに違いない。大相撲界の改革はまだまだだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070326-00000011-ykf-spo