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2007年03月26日(月) 00時00分

球春!金利レースも開幕…各銀行「プロ野球定期」太っ腹ZAKZAK

景気回復で上乗せ 尼崎信金は全国の虎党獲得へネット支店

 【金利アップ】

 セ、パ8球団(中日、阪神、東京ヤクルト、広島、横浜、日本ハム、オリックス、楽天)が春季キャンプを張る沖縄。地元の琉球銀行はプロ野球応援定期「Vキャンプ」を発売中だ。預金を申し込む段階で8球団のなかから1球団を選び、その球団の成績によって一定金利を上乗せする。

 日本一になった場合がもっとも多く、金利1%が上乗せされる。「(日銀の利上げに伴う)市場金利の上昇もあり、昨年は日本一で0.5%だった上乗せ金利を今年は1.0%にした」(営業統括部)という。

 同様に上乗せ金利を引き上げたのが、ソフトバンクを応援する福岡銀行の定期預金「OH!ホークス2007」。昨年はリーグ優勝で0.03%、2位で0.02%、3位で0.01%だった上乗せ金利を、0.25%、0.1%、0.05%とそれぞれ大幅アップした。

 さらに今年は、公式戦での始球式や選手の出迎えなどの権利が抽選で当たる特典も追加。「王貞治監督や小久保裕紀選手の復帰効果もあってか、販売増加に拍車がかかっている」(同行営業企画部)という。

 【様変わり】

 大きく様変わりしたのは、阪神を応援する尼崎信用金庫(兵庫)。昨年まで4年連続で順位による金利上乗せサービスを実施していたが、今年は「虎の雄叫」と銘打ち、リーグ1位で5万円分、2位で3万円分、3位で2万円分の百貨店共通商品券を各1万本プレゼントする。

 Bクラスでも8000円相当の虎グッズを1万本プレゼントするというから、虎党には金利上乗せよりいいかも。抽選権は預金10万円ごとに1口付与。預金額100万円なら10口となる。

 特典を様変わりさせたのは、「『もっとインパクトのある商品を』というお客さまの声を反映させた」(同信金総合企画部)ため。全国の虎党に口座を開設してもらえるよう、インターネット上に「ウル虎支店」と銘打った窓口もオープンしたのが今年の特徴だ。

 【新制度】

 今年からセ・リーグも導入するプレーオフ(クライマックスシリーズ)にも対応したのが、東京都民銀行(東京)。

 同行は昨年、球団名に東京を冠した東京ヤクルトとスポンサー契約を結び、プロ野球定期の取り扱いを始めた。今年も定期預金「ツバメV返し」を取り扱い、プレーオフ進出で0.2%、リーグ優勝で0.3%、日本一で0.5%の金利を上乗せする。

 昨年はリーグ優勝で0.03%の上乗せだけだったので、チャンスは大きく拡大している。

 一方、9年連続Bクラスの広島を応援するもみじ銀行(広島)の「カープV預金2007」の上乗せ金利は、昨年と同じリーグ優勝で0.3%、2位0.2%、3位0.1%。

 フリーエージェント権を獲得しながら、ファンの声に応えて残留したエース黒田博樹投手が3月1日、同行に預金の申し込みに訪れており、人気アップに期待がかかる。

 大垣共立銀行(岐阜)は、昨年セを制した中日の応援定期預金を扱う。同行は例年、チーム最高打率打者の打率を金利に上乗せするユニークな手法をとっている。打率3割なら0.3%を上乗せすることになる。

 今年も「スーパー打率定期預金2007」を30日から発売。「中日を応援したいというお客さんが多い」とまずまずの前評判だ。今年はさらに、チーム最高打率をマークする打者を予想し、的中者のなかから抽選で5人に現金10万円がプレゼントされるという。

 チームの成績が利回りに直結するだけに、応援にも一層熱が入りそうだ。

ZAKZAK 2007/03/26

http://www.zakzak.co.jp/top/2007_03/t2007032621.html