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2007年03月26日(月) 00時00分

「つり天井事件」の宇都宮城、跡地に櫓や土塁を復元ZAKZAK

 江戸時代に将軍暗殺を謀ったという「つり天井事件」の舞台にもなった宇都宮城の跡地(宇都宮市)に、櫓(やぐら)や土塁など城の一部が約149年ぶりに復元され、25日から一般公開された。

 城は平安時代に築かれたとされ、江戸時代には幕府の歴代将軍が日光参詣の際に宿泊。江戸時代初期の城主本多正純が、つった天井を落として将軍徳川秀忠の暗殺を企てた伝説は芝居などで取り上げられている。

 1868年の戊辰戦争で焼失。市民から復元の要望があり、市が2003年に工事を開始した。

 絵図や城跡周辺の発掘物などの資料を基に江戸時代中期の城の西側部分を復元。約3.7ヘクタールの跡地に、天守閣代わりだった「清明台(せいめいだい)」など木造2階建て2棟の櫓(高さ9.1メートル)や全長230メートルの土塁、堀などが造られた。

 総工費約36億円で、うち約6億円は市民からの募金や公募債発行で補った。市の担当者は「城は宇都宮の新たなシンボル。ここを起点に市街地を歩いてもらえれば」と話している。

ZAKZAK 2007/03/26

http://www.zakzak.co.jp/top/2007_03/t2007032630.html