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2007年03月26日(月) 00時00分

加ト吉、数年前から循環取引関与か…4月にも業績修正ZAKZAK

帳簿上だけで売買繰り返す

 冷凍食品大手の加ト吉(香川県観音寺市)グループが、複数の取引先との間で、帳簿上だけで商品の売買を繰り返す「循環取引」に数年前から関与していた可能性があることが26日、分かった。同社は社内調査委員会を設置、公認会計士ら外部専門家の意見も仰ぎ、4月にも2007年3月期業績予想を修正する。有価証券報告書の過年度修正は未定。

 関係者によると、加ト吉は香川県内の貿易業者が輸入した中国産のクリや黒酢、魚類、小豆などを大阪市の商社経由で仕入れ、岡山市の販売業者などに転売。その後、商品は香川の貿易業者が岡山の販売業者から買い戻していたという。

 商品は売買の度に名義を変更したが、実際には神戸市の倉庫に保管されたままだった。

 関係先の倒産などを機に、加ト吉が昨年末から過去の取引を調査。その結果、同社の役員会や代表者による決裁を経ない少額の売買で、数年前から循環取引に関与していた形跡が見つかり、同社はこうした取引を即刻中止した。

 同社幹部の1人は、「社として意図して行ったわけではない」と釈明した。

ZAKZAK 2007/03/26

http://www.zakzak.co.jp/top/2007_03/t2007032607.html