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2007年03月26日(月) 00時00分

金塊強盗発生1週間 見えぬ犯人像朝日新聞

 高山市丹生川町の美術館「大橋コレクション館」で約100キロの金塊(2億円相当)が3人組の男に強奪された事件は、25日で発生から1週間になる。高山署の捜査本部は、強盗致傷事件として70人態勢で捜査を続けているが、具体的な犯人像は浮かんでいない。
 調べでは、3人組は18日午後0時45分ごろ、同館1階の女性従業員(46)を脅して電話線を切り、防犯カメラのモニターを倒した。一方、2階展示室で、見回りに来た女性従業員(59)を突き倒して軽傷を負わせ、金庫内にあった金塊を金属製の枠を壊して台座から外し、網に包んで引きずりながら1階に降り、白い軽ワゴン車で逃げた。
 従業員や捜査本部によると、犯行はわずか数分。手際が良く、計画性をにおわせる。3人組は、男性支配人が団体客の送迎で館を離れたすきに、1人が1階事務所で入館料を再三尋ねて従業員の気を引く一方、2人が鍾乳洞の入り口につながる渡り廊下から展示室に侵入した。逃走車両は犯行の数時間前に同市内で盗んだ車と判明。犯行後、市内で県外ナンバーの白い乗用車に乗り換えたと見られる。
 県警は、金塊を引きずった跡から見つかった網の繊維片から網の入手先を調べるとともに、下見をしていた可能性が高いとみて館内8カ所の防犯カメラの映像を分析。幹線道路周辺で聞き込みを重ね、逃走経路の割り出しも進めている。

http://mytown.asahi.com/gifu/news.php?k_id=22000000703260002