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2007年03月26日(月) 00時00分

日曜日 叫んで走って朝日新聞

 知事選告示後初の日曜日となった25日、前生駒市議の西ふみ子氏(71)=共産推薦=は、多くの人でにぎわう奈良市、生駒市の駅前やスーパーで声を張り上げた。一方、前自民党参院議員の荒井正吾氏(62)=自民、公明推薦=は県中南部の12市町村の後援会をこまめに回り、支持を訴えた。午後からぐんぐん気温が上がり、春の陽気となった初サンデーは、両候補者にとって対照的な一日となった。

 ◇西氏、駅前で支持訴える

 西氏は、奈良市や地元の生駒市など県北部を集中的に回っている。24日は、支援を受ける青年団体や市民団体との対話集会を開催。25日は、支持者以外の人たちにも訴えを聞いてほしいと、買い物客や家族連れらをターゲットに、大和郡山市の大型スーパー前や奈良市、王寺町など4駅で街頭演説を重ねた。

 陣営幹部は「日曜日なので不特定多数の有権者が集まる場所を狙った」という。応援の国会議員の演説含めて一カ所当たり約30分間、訴えた。

 JR奈良駅前では「有権者と同じ目線で訴えたい」と、選挙カーの上や台に立たずに、歩道に降りて演説。「奈良の最低賃金を1時間千円にして若い人の労働条件を改善したい」などと支持を呼び掛けた。

 JR王寺駅前では、「のびのびと基礎学力がつく教育を」などと教育や福祉の公約を訴えた。演説の後、バス待ちをする人たちから次々と握手を求められ、「がんばってください」と激励の言葉をかけられた。

 26日からは、天理、桜井、橿原など県中部を回る。

 ◇荒井氏、県中南部を巡る

 荒井氏は、吉野郡北部や高市郡、橿原市、磯城郡の順に、市町村別の後援会が主催する「出陣激励会」を巡った。「市町村をサポートする」と公約したように、県中南部の後援会巡りを優先したため、日曜日にもかかわらず繁華街や駅前での街頭演説をしなかった。

 昨年8月、重体妊婦の転院を相次いで断られた町立大淀病院のある大淀町の激励会では、「総合周産期母子医療センターがない県は少ない。福祉医療の充実のためにも経済力、財政力が必要だ」と力説した。

 明日香村では、「平城遷都1300年記念事業を奈良市の平城宮跡だけで開催せず、平城宮跡と藤原宮跡(橿原市)を国営公園にして、明日香村も含めた3カ所で開くことを考えている」と訴えた。

 各会場には、数十人から200人近い支持者が集まり、マニフェスト(選挙公約)を載せたA4サイズのビラが配られた。明日香村の会場にいた会社社長の男性(69)は「観光客を増やす施策が多く書かれていて魅力がある」と見入っていた。

http://mytown.asahi.com/nara/news.php?k_id=30000000703260001