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2007年03月26日(月) 00時00分

知事選2氏 初の日曜 訴え熱く 朝日新聞

 知事選の告示後初の日曜日となった25日、候補者2人はそれぞれのスタイルで県民に支持を訴えた。前副知事の平井伸治氏(45)=自公推薦=は選挙カーに乗り込み、県中部3町の210集落を分刻みで回った。新日本婦人の会県本部副会長の山内淳子氏(64)=共産推薦=は、鳥取市内で街頭演説を繰り返し、有権者に思いを伝えた。

 平井氏は「街頭演説よりも郡部をくまなく回って顔を見せる作戦」(事務所)を徹底し、選挙カーで「副知事の実績がある即戦力」などと訴えた。琴浦、北栄、湯梨浜3町では県議や町長、町議も4、5台の車に分乗し、自分たちの支持者を平井氏に顔合わせした。

 集落では、選挙カーが来る時間を事前に知らされていたお年寄りら10〜20人が沿道で待つ姿も。既に平井氏のA4判1枚のマニフェストを手に持つ人もおり、平井氏が駆け寄ると笑顔で握手を交わした。琴浦町倉坂の農業、松本秋光さん(74)は「県の発展のために応援したい」と話した。

 山内氏は、共産党の鳥取市議や県議選候補者とともに、鳥取市内13カ所で自分の政策を訴え、自民党の政治を批判した。「県政は福祉の心を失った」と批判し、障害者政策では特に力を込めた。

 1カ所の聴衆は平均3、4人。それでも、倒産した建設会社の元経営者の女性(48)が「子どもを大学に行かせられない。教員免許があってもハローワークに行ってもパート職しかない。母親の声を吸い上げて欲しい」などと切実な声をあげた。

 地元では「あつ子知事で福祉充実」といううちわを支持者から見せられ、笑顔を見せた。

■知事選2候補の25日の動き■

午前6時 平井氏は倉吉市のホテルで起床。告示後は県中部か西部泊続きで「洗濯物がたまりました」

午前8時 山内氏はオレンジ色の七分袖ジャケットで街頭演説に出発。「天気が悪いからパッとした色を選んだ」

午前9時54分 山内氏は鳥取市内のスーパー前で6人に熱弁。女性から「もう少しゆっくり話して」と言われうなずく

午前10時 平井氏は琴浦町内の集落を選挙カーで回る。集落ごとに20人前後が待っており、平井氏が車を飛び出して握手を交わす場面も

午前11時30分 山内氏が鳥取市の自宅近くで20人を前に演説。元看護師の女性(62)は「山内知事なら世の中は本当によくなる」

午後0時6分 平井氏は農協施設で昼食。弁当を10分でかき込み、すぐ選挙カーへ。「バタバタ。でも走るよ、走る」

午後1時30分 平井氏は琴浦町から北栄町へ。街頭演説に参加した琴浦町議(66)は「若い平井氏は女性の反応が抜群。うらやましい」

午後3時30分 山内氏は鳥取市鹿野町内でマイクをにぎる。50代女性に「応援してます」と言われ、力強く握手

午後3時50分 平井氏の選挙カーが北栄町を通る。ニンジン畑で種を植えていた女性(76)は「老後を豊かにしてほしい」と手を振った

午後4時 山内氏は鳥取市鹿野町の民家でお茶。翌日の平井氏との合同演説会での答弁内容を周囲と練る

午後7時30分 山内氏は鳥取市内で商工団体の会合に出席。農業問題などの話を聞く

午後8時 平井氏は湯梨浜町で街頭演説を終え、鳥取市の自宅へ。「久々に妻と会えます」

http://mytown.asahi.com/tottori/news.php?k_id=32000000703260006