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2007年03月25日(日) 17時08分

都知事選 投票率アップへ「アキバ系」に呼び掛け毎日新聞

 4月8日投開票の東京都知事選で、都選管の啓発ポスターでイメージキャラクターを務めるタレントの伊集院光さん(39)と香椎由宇(かしいゆう)さん(20)が24日、台東区秋葉原でトークショーに登場、「投票に行こう」と“アキバ”の若者たちに呼び掛けた。投票率アップにつなげようと、都選管が毎度、頭を悩ませるポスターのデザイン。過去にさかのぼると、ポスターはその時代、時代を映す鏡になっていた。【夫彰子、鈴木梢】
 トークショーには若者ら約300人が集まり、伊集院さんが期日前投票の利便性をアピールした。今年20歳になり、初めての選挙を迎える香椎さんは「選挙は堅いイメージ」と緊張気味。伊集院さんが「手順は簡単。誰かが投票に行くからいいではダメ」とアドバイスすると、香椎さんは「投票で自分の意思を伝えます」と一票の重みを実感していた。
 都選管によると、前回の03年都知事選では、20代の約4人に1人しか投票していない。そこで、若者が集う秋葉原で、都知事選の啓発では初めてのトークショーを開くことになった。
 都知事選で都選管のポスターにタレントが登場したのは、91年の森尾由美さんが初めて。その4年前の都知事選は、戦後最低の投票率43.19%を記録。著名人効果も追い風に、91年の投票率は51.56%と8.37ポイント上昇。有名人の起用は鶴田真由さん(95年)、池脇千鶴さん(03年)、そして今回と続く。
 キャッチコピーも時代を映す。全国が不況に沈んでいた95年は「一票は明るい未来のサポーター」。当選した故青島幸男氏が訴えた「都市博反対」は、バブル時代には当たり前だった自治体の大型事業の是非を問い直すメッセージになった。
 今回、都選管は「都知事選初の期日前投票をPRすること」を最も重視した。昨年、都内の大学生と選挙啓発の勉強会を開いたところ、期日前投票を「土日は投票できない」「投票手続きが煩雑」などと誤解していた学生が多かったためだ。
 完成したポスターには、有名人を初めて2人配した。「20歳の新米有権者・香椎さんに、うんちく好きで知られる伊集院さんが、先輩有権者として期日前投票を説明する」イメージで、キャッチコピーは「東京の未来は私が決める」だ。都選管は「4月8日は遊びに行くという若者も、期日前投票で自分の意思表示をしてほしい」と話す。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070325-00000024-maip-soci