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2007年03月24日(土) 03時10分

視聴者窓口充実を 「あるある」調査委、再発防止策提言朝日新聞

 「発掘!あるある大事典2」の捏造(ねつぞう)問題の報告書を発表する調査委委員たちは、再発防止に向けた「新しいモデル」を示せたと胸を張った。だが、熊●勝彦委員長は「最終的には制度を担う人による」とももらした。

 記者会見は午後4時から約1時間40分続いた。熊●委員長のほか、音好宏(上智大助教授)、鈴木秀美(大阪大大学院教授)、村木良彦(メディア・プロデューサー)、吉岡忍(作家)の4委員と、小委員会委員長を務めた猪狩俊郎弁護士が壇上に並んだ。

 熊●委員長は約40分にわたって報告書概要を説明。視聴者の苦情などを受け付けるしくみの整備や、制作担当者の発言の場を確保することなど、提言が具体的な形で示せたことを強調した。「調査に7週間かかった。くたびれました」などと時折、笑顔も見せた。

 この報告書をもって、調査委員会の仕事は終わった。記者から「今後の関西テレビ監視役は誰が担うのか」と聞かれると、「最終的には制度を担う人による。人を育成してほしい」と述べた。

 記者会見に出席していた制作会社の団体「全日本テレビ番組製作社連盟」(ATP)の高村裕常務理事は「この16件以外は問題ないと受け取っていいのか」と質問。だが、委員は「線引きの判断が難しい」と明確な答えを避けた。

 一方、会見に先立つ午後3時半、東京都内のホテル。数十人の報道陣がカメラを向ける中、関西テレビの千草宗一郎社長は熊●委員長から報告書を受け取った。千草社長は「拝読させていただき、当社の最終的な報告をまとめたい」と頭を下げた。27日に会見を開くことを言い残して、足早に会場を去った。

 日本テレワークは23日夜、ファクスで「外部調査委員会のご指摘を真摯(しんし)に受け止め、再発防止に努めて参ります」というコメントを出した。

 ※●は崎の大が立

http://www.asahi.com/national/update/0324/TKY200703230477.html