記事登録
2007年03月24日(土) 17時02分

【シネナビ】「約束の旅路」 少年はユダヤ人と偽り…夕刊フジ

 1984年から85年にかけて、多数のエチオピア系ユダヤ人が、エチオピアからイスラエルに帰還したという。この映画は、その流れにまぎれ、ユダヤ人のふりをしてイスラエルに移民として渡ったエチオピア人少年の物語だ。

 少年の母親は、貧困から彼を救う唯一の手段として、息子をひとり移民として旅立たせる。イスラエルに到着した彼は、あたたかな家族に引き取られ、やがて成長した彼は初めての恋をする。けれど、ユダヤ人だと偽っていることは、家族にも好きな女の子にも話せない。映画は、そんな彼の葛藤を描きながら、少年が大人になるまでをあたたかな視線で見つめる。見終わったあと、また見たくなる作品。公開中。

 【ここをチェック】監督は、国際的に評価されている、ルーマニア生まれのラデュ・ミヘイレアニュ。これが長編第3作目にあたるが、史実を徹底的にリサーチして作品にのぞむ姿勢は一貫している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070324-00000003-ykf-ent