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2007年03月24日(土) 23時10分

安藤、日本4人目の女王に 4回転封印し「勝ちに」朝日新聞

 安藤が泣いた。SPも自由も自己ベストを更新。「肩の故障があって、家族やコーチやみなさんのおかげでこのような結果が出せて、うれしいです」。日本から4人目の女王の誕生だ。

日本女子シングルの世界選手権でのメダル獲得

 4回転サルコーは封印した。演技前にモロゾフ・コーチと相談して決めた。「やはり練習不足。今できることを出し切ることを優先的に考えた」。3回転で安全策をとった。途中のスパイラルで少しぐらついたが、ほぼミスはない。

 万全な状態ではなかった。今年に入り、軽い新しい靴に換えた。4回転を成功させるためだった。それが足にあわなかった。21日に古い靴に戻したが、右足の痛みは引かない。ほおに浮かんだ吹き出物は、飲み続けた痛み止め薬の影響だ。それでも情熱あふれる演技を、やめることはなかった。

 トリノ五輪は15位だった。「つらい時期もあった。今大会はメダルは欲しかったけど、何色かは考えなかった。勝ちにいくというより自分のベストを出そうと思った」

 荒川静香を金メダルに導いたモロゾフ・コーチについて1年。力強いステップが板についてきた。最初は全身が筋肉痛になり、米国から家族へ泣きながら電話をすることも多かった。一緒に練習を続ける高橋大輔に何度も励まされた。

 コーチとは「4回転ジャンプは来年跳ぼう」と約束した。10代最後の世界選手権。10年バンクーバー五輪のメダルに向けて、新たな歩みが始まった。

http://www.asahi.com/sports/update/0324/235.html