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2007年03月24日(土) 00時00分

パレスチナと「TV会議」朝日新聞

  県内の横浜創学館高校、横須賀高校とイスラエルの占領下で暮らすパレスチナの高校生同士がこのほど、日本の援助機関、国際協力機構(JICA)のテレビ会議を通じて初めて交流した。

  県内両校の16、17歳の生徒は、JICA横浜センターに集まった。

  パレスチナ自治区ヨルダン川西岸の中心都市ラマラにあるJICAパレスチナ事務所では、西岸北部のトルカレムから来た16、17歳の高校生14人が活発な質問を浴びせた。「パレスチナに投資するつもりはあるか」「第2次世界大戦で破壊された日本はなぜ発展できたのか」

  県内の生徒は「日本の発展の秘密は、(敗戦後に)国際社会の一員になろうと努力したからだと思う」などの答えを返した。

  パレスチナ人の生徒たちはイスラエルの占領下で移動の自由を制限されているため、午前9時(日本時間午後4時)からのテレビ会議に間に合うように、前日夕にラマラに来た。イスラエル軍との戦闘で知人が死亡した生徒もいる。

  将来は医者になって人々を助けたいという女子高生のアファルフェ・ジャラドさん(17)は「私たちはまだ自分たちの国を持てないため、全力を尽くして、さらにそれ以上の努力をしなければならない。それが(平和に生きられる)日本の高校生たちとの違いだと感じた」と述べた。

(村上伸一)

http://mytown.asahi.com/kanagawa/news.php?k_id=15000000703240004