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2007年03月24日(土) 00時00分

流用し、姿消した町長が辞任朝日新聞

 那賀町の日下正隆町長による融資金流用問題をめぐり、同町議会は23日の本会議で、町長が臼木良幸議長あてに郵送してきた辞職願に賛成多数で同意した。町長が独断で借り換え手続きをして、現在残っている債務3億8500万円への対処を検討するために、今議会に提案されていた06年度町一般会計補正予算案は取り下げられ、会期を28日まで延長して審議することになった。

(竹嶋芳明)

 議会終了後、臼木議長と坂口博文助役が記者会見し、流用問題について現時点で判明していることを説明した。それによると、日下町長は03年1月、旧鷲敷町長就任と同時に町土地開発公社の理事長を兼務し、公社の事務を一人で一括管理するようになった。理事全員が町職員だったため、会計書類なども一切見せなかったという。そのため、会計監査も町長権限で監査委員に判を押させ、「監査済み」として切り抜けている。

 また、それまで出納室長名義だった町の口座もいつの間にか町長名義に変更されていた。

 町長は17日夜に町内で坂口助役に事情を説明し、21日にある町議と電話で話をしてから、所在が分からなくなっている。

 町は弁護士と公認会計士らで構成する委員会を近く発足させて調査し、刑事告発する方針。町長辞職に伴う選挙は、4月17日告示、22日投票の統一地方選後半の日程になる見通し。坂口助役が24日から町長職務代理者に就任する。

http://mytown.asahi.com/tokushima/news.php?k_id=37000000703240003