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2007年03月24日(土) 07時03分

3億円余り流用、町長が行方不明 徳島・那賀町朝日新聞

 徳島県那賀町の日下正隆町長(61)が商品先物取引で3億7000万円余りの損失を出し、無断で金融機関から町名義で借り入れた資金を穴埋めに流用していたことがわかった。町長は3月中旬に問題が発覚してから所在がわからず、22日、手紙と辞職願が町議会議長あてに郵送されてきた。町議会は23日、辞職に賛成多数で同意した。町は弁護士らと相談し、刑事告発に踏み切る方針。

 町などの説明によると、日下町長は合併前の旧鷲敷(わじき)町収入役だった97年ごろから商品先物取引を始め、損失を出した。町長に就いた後の03年1月、町土地開発公社が町の債務保証で借り入れた13億4000万円のうち3億円余りを、公社理事長を兼任していた日下町長が流用して補填(ほてん)。その後、信用金庫や地銀などから1年ごとに町名義で借り換え、発覚を逃れていたという。

 今年1月には、町名義の定期預金計4億3000万円を担保に、利息負担分を合わせた3億8500万円の融資を農協から受け、借り換えている。

http://www.asahi.com/national/update/0324/TKY200703230483.html