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2007年03月24日(土) 11時45分

<新生銀行>預金チラシで不当表示 公取委、排除命令へ 毎日新聞

 新生銀行(東京都千代田区)の定期預金のチラシで、最も高い金利のみを記した不当表示があったとして、公正取引委員会は月内にも同行に対し景品表示法違反(有利誤認)に基づく排除命令を出す方針を固めた。違反を明確に認定した排除命令を銀行に出すのは初めてだ。
 定期預金は、「パワード定期プラス」。満期時の為替レートに応じて満期金が円か米ドルで支払われるもので、金利を1〜3%程度の4種類に設定。円高が進み満期時に円換算の元本が預け入れ時よりも低くなる恐れが高いほど金利が高くなっている。将来の為替変動の幅が大きいほど、元本割れのリスクが高い。
 同行が昨年8〜10月に店頭で配布したチラシでは、最も金利が高い「3.19%」の数字のみを表示していた。公取委は、一般には分かりにくい複雑な仕組みで元本割れのリスクもあるのに、高い金利のみの表示では一般の顧客が不当に誘引されると判断した模様だ。
 同行は昨年12月にチラシを改訂し、4種類の金利をすべて表示し、高金利のメリットと為替変動のリスクを同じように目につくよう改めた。同行広報部は「過去の広告表示で一部問題があったのは事実。今後もお客様に分かりやすいよう改善を続けていきたい」と話している。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070324-00000025-mai-bus_all