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2007年03月23日(金) 00時00分

新顔5氏論戦幕開け 07県知事選朝日新聞

 3期12年務めた増田知事の後を受け、新しい県政のかじ取り役を決める知事選が22日告示され、統一地方選が県内でもスタートした。知事選には、元衆院議員の達増拓也氏(42)=民主推薦=、会社役員の芦名鉄雄氏(61)、元いわて労連議長の菅野恒信氏(61)=共産推薦=、元滝沢村長の柳村純一氏(56)=自民推薦=、元県議のザ・グレート・サスケ氏(37)の無所属の新顔5氏が立候補を届け出た。30日には県議選も告示され、知事選とともに4月8日に投開票される。

 過去2回の知事選は、2氏の争いだったが、今回は新顔5氏が立候補した。さらに、前回知事選は、増田氏が政党推薦を受けないなど「無党派選挙」だったのが一転、今回は主要政党の推薦候補が互いに競い合う。

 達増氏は選挙直前まで民主党県連代表を務め、民主のほか、連合岩手も強く推す。昨年8月にいち早く立候補を表明し、県内を精力的に回ってきた。所得減少を「岩手の危機」ととらえ、県内を4広域振興圏に分けた地域振興や、岩手の文化などを「岩手ブランド」としてアピールすることなどを訴える。

 菅野氏は昨年12月、立候補を表明した。共産党の推薦を受け、「国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」などとした憲法の精神を「暮らしや県政に生かす」とする。ダム開発を見直し、競馬組合を廃止する一方、介護保険料の減免や特別養護老人ホームの増設など、福祉重視の政策を掲げる。

 柳村氏は1月に立候補を表明。独自候補の擁立が難航していた自民党が推薦する。公約では「脱官僚・県民重視」を訴え、競馬組合の廃止や、人口10万人あたり医師数の増加、女性職員の登用を掲げた。さらに、県庁の職員削減や給与カットも公約した。中央で自民と連立政権を組む公明党は推薦を見送った。

 サスケ氏は県議として民主系会派に所属したが、同党の反対を押し切って立候補。「民主党という色で県政をつかさどるのはいかがなものか」など、県内で影響力が強い同党への対決色を鮮明にする。雇用拡大や競馬存続のほか、住基ネット離脱や三陸鉄道の完全民営化など、独特の政策も訴えている。


 知事選への立候補届け出に伴い、達増拓也氏は22日、衆院議員を自動失職した。これによって、衆院岩手1区補選は7月の参院選と同時に実施されることが決まった。

http://mytown.asahi.com/iwate/news.php?k_id=03000000703230001