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2007年03月23日(金) 00時00分

知事選告示 片山路線問い論戦朝日新聞

■格差是正策を熱弁 与党と共産が火花■

 ポスト片山県政のかじ取り役を決める知事選が22日、告示された。前副知事の平井伸治氏(45)=自公推薦=と、新日本婦人の会県副会長の山内淳子氏(64)=共産推薦=のともに新顔で無所属の2人が立候補し、8年ぶりの選挙戦となった。両氏とも、地域間や所得層間に広がる格差問題に言及し、是正策を訴えている。投開票は4月8日。

 片山善博知事が2期8年での引退を表明した昨年12月以降、政党や県内経済界を巻き込んだ候補擁立の動きが一気に活発化した。民主党県連は候補擁立を断念したものの、与党と共産党がそれぞれ推薦候補を全面的に支援しており、政党間の対決構図になった。

 両氏の片山県政に対するスタンスは選挙戦の一つの争点。平井氏は「改革の果実を県経済に届ける」。山内氏は「福祉の心を持った県政を取り返す」。それぞれに片山路線の修正や変更にも触れた。

 県選管は21日現在の選挙人名簿登録者数を発表した。県内は49万3500人で03年の前回知事選(無投票)より1621人増えた。

●「実績生かし県の発展を」平井陣営●

 平井氏は午前9時から鳥取市新町の選挙事務所前で出陣式をした。自民党の国会議員や県議、鳥取市議、公明党県議、副知事ら約300人が集まった。

 自民党県連の石破茂会長は「県政に停滞は許されない。県が地域間競争に生き残っていくため、片山県政を支えていた平井さんに知事として120%の力を発揮してもらう」と激励した。

 平井氏は午前中、鳥取市内で街頭演説を繰り返したあと、倉吉、米子、境港の3市を回って出陣式を開いた。

●「悪政と戦い堂々と物を」山内陣営●

 山内氏は午前9時から鳥取市弥生町の事務所前で出陣式を開いた。共産党県委員会の市谷知子副委員長らが応援に駆けつけ、同党の仁比聡平参院議員は「県民の要求をかなえて暮らしを良くするのが知事の仕事。国の悪政と戦い、堂々と物を言えるのは山内さんだ」と訴えた。

 山内氏は集まった約80人から「頑張って」と声がかかると頭を下げ、支持者一人ひとりと握手。JR鳥取駅前でマイクを握った後、選挙カーで倉吉市や米子市へ走り、街頭演説をした。

 □□候補者事務所一覧□□

 平井伸治氏 鳥取市新町103 0857・23・1201

 山内淳子氏 鳥取市弥生町302の2 0857・37・1061

http://mytown.asahi.com/tottori/news.php?k_id=32000000703230002