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2007年03月23日(金) 22時28分

事故隠しやデータ改ざん 電事連会長が陳謝朝日新聞

 電力各社の原子力発電所で相次いだ事故隠しやデータ改ざん問題で、電気事業連合会の勝俣恒久会長(東京電力社長)は23日の記者会見で改めて陳謝した。ただ、10年度までに全国16〜18基の原発で進める予定のプルサーマル計画については「社会的な約束であり、地元の信頼回復に努めて全力をあげて実現したい」と述べ、目標を見直さない考えだ。

一連の原発問題を受け、定例記者会見で陳謝する電気事業連合会の勝俣恒久会長(手前)=23日午後、東京都千代田区で

 勝俣会長は「立地地域をはじめ社会の皆様にご心配をおかけし、電力業界に対する信頼を大きく損なった」と陳謝。北陸電力志賀原子力発電所の臨界事故隠しを「隠蔽(いんぺい)を発電所長以下、組織をあげてやった大変重大な案件だ」と認めた。東電で78年に発生した臨界事故についても「(法令の対象外でも)想定外の臨界であれば、社会的な影響を考えて公表すべきだった」との判断を示した。

 今後、電力各社のトップで構成する信頼回復委員会で、再発防止の取り組みを検討する。

http://www.asahi.com/national/update/0323/TKY200703230412.html