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2007年03月23日(金) 13時55分

最初の客「愛知から来た」85歳 再開、銀座の不二家店 朝日新聞

 首都圏にある不二家の直営店では、午前10時の開店直後からひっきりなしに客が訪れる店もあった。「頑張って」と応援する声がある一方、「体質は簡単には変わらない」と不信感を示す人もいた。

 東京・銀座の目抜き通りに面する不二家数寄屋橋店。最初に入ってきたのは、愛知県常滑市から来た女性(85)と娘だった。洋菓子を買った後、「不二家に頑張ってもらいたいと思って買った。何十年も食べてきたので……」と話した。

 銀座店に来た会社員男性(45)は、同僚たちにとシュークリームを25個買った。「ああいうことがあって、逆に対策がしっかりしたのでは」

 数寄屋橋店前で待ち合わせをしていた東京都板橋区の主婦(24)は、不祥事があってから、3歳の息子の好きだったアンパンマンのお菓子を全部捨てたという。「正直、怖い。衛生面が信用できない。不二家以外のお菓子はたくさんあるし、不二家でなくてもいい」

 東横線元住吉駅そばの商店街にある不二家元住吉店(川崎市中原区)。

 近くの男性(78)は、店員に「よかったね」と声をかけ、妻と2人で食べようとケーキを二つ買った。「事件があって心配していた。提携した山崎製パンに期待している」

 近くに住む主婦(29)は、「あれだけの問題を起こしておいて、こんな短時間で全国の工場の衛生状態や体質が改善するとは思えない。しばらく様子を見てから、購入するかどうか決めたい」と話した。

http://www.asahi.com/life/update/0323/015.html