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2007年03月23日(金) 00時00分

同人漫画家、脱税で初公判朝日新聞

 「品川かおるこ」のペンネームで人気漫画のキャラクターをパロディー化した作品を出版し、所得税約6600万円を脱税したとして、所得税法違反罪に問われた松本市の出版会社社長、下里瑞恵被告(34)の初公判が22日、長野地裁(土屋靖之裁判官)であった。下里被告は起訴事実を認め、検察は懲役1年、罰金2千万円を求刑した。
 起訴状などによると、下里被告は同人誌への漫画の執筆や書籍出版などで、03年から3年間で2億円を超す所得があったにもかかわらず、一部しか申告せず、3年分の所得税約6600万円を脱税したとされる。
 検察側は冒頭陳述で、脱税の動機を「将来も売れるという保証はなく、見通しが立たないとの意識から、稼げるうちに稼いでお金を残しておかなければならないと考えた」と述べた。
 弁護側は、下里被告が追徴課税などを全額払い、反省のために慈善事業に200万円寄付したことなどを挙げ、執行猶予付き判決を求めた。

http://mytown.asahi.com/nagano/news.php?k_id=21000000703230002