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2007年03月23日(金) 00時00分

日立、HDD事業の拠点を再編 黒字化へコスト削減朝日新聞

 日立製作所は22日、業績低迷が続くハードディスク駆動装置(HDD)事業で、基幹部品の開発・生産拠点を08年末までに統廃合する、と発表した。5年間で約350億円のコスト削減を目指すが、製品価格の下落ペースが速く、課題とする07年度の事業黒字化へ、道のりは険しい。

日立のHDD事業の売上高と営業損益

 日立のHDD事業を担う子会社の日立グローバルストレージテクノロジーズ(日立GST)は、06年12月期に4期連続の赤字を計上した。GSTは再建に向け、メキシコ工場での生産を08年6月末までに中止。工場を閉鎖し、生産をフィリピンに移す。小田原工場(神奈川県小田原市)での生産も07年末までに終え、基幹部品の開発拠点に変える。小田原分の生産は中国に移す。

 IT(情報技術)関連製品やデジタル家電製品の普及でHDD市場は堅調だが、同社が得意とする2.5インチ市場は有力メーカー6社がひしめく激戦区。年率10%を超す価格下落に生産性向上が追いつかない状態だ。GSTは、拠点再編に加え、2.5インチ、3.5インチの利幅の厚い新製品投入で07年度の黒字化を目指すが、値下げ圧力が強まれば再建は苦しくなる。

http://www.asahi.com/business/update/0323/001.html