記事登録
2007年03月16日(金) 00時00分

臨界事故隠ぺい 志賀1号機停止し点検 東京新聞

 北陸電力志賀原発1号機(石川県志賀町)で一九九九年の定期検査中に発生した臨界事故が隠されていた問題を受け、同社は十六日午前六時二十七分、経済産業省原子力安全・保安院の指示に基づき十五日夜から停止作業に入っていた同機の原子炉を停止させた。

 北陸電力によると、今年八月に予定していた次回の定期検査を前倒しする形で安全の総点検を実施し、今月三十日までに根本的な原因の究明と早急に実施できる技術的な対策を行うほか、四月十三日までには抜本的な再発防止策を策定し、それぞれ国に報告する。

 保安院は十六日、志賀原発1、2号機で、十九日から、検査官を増員する「特別な保安検査」を実施することを決めた。

 保安院によると、特別な保安検査の実施は、二〇〇二年の東京電力のトラブル隠し、〇四年の美浜原発死傷事故に続いて三回目。1号機の臨界事故が八年近く隠されてきたことを重視。同社の品質保証体制などの実態を徹底して調べる。

 志賀原発には通常四人の検査官が常駐しているが、東京から複数の検査官を臨時派遣して態勢を強化する。

 一方、県と志賀町は十六日午前から、前日に続いて同原発を立ち入り調査し、1号機が安全に停止したかどうかなどを確認した。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20070316/eve_____sya_____003.shtml