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2007年02月27日(火) 00時00分

外登証偽造で2中国人逮捕へ 愛知県警 1人は主犯格か 中日新聞

 市区町村が交付する日本政府の外国人登録証明書(外登証)や各国の旅券を偽造していたとして、愛知県警国際捜査課と一宮署、愛媛県警の合同捜査本部は27日、有印公文書偽造容疑で岐阜県多治見市の無職の男(23)、偽造公文書行使容疑で愛知県豊田市の通訳の男(31)の中国人2人=いずれも入管難民法違反(不法残留)で起訴=を逮捕する。

 捜査本部は今月初め、多治見市のマンション内の“偽造工場”を摘発し、偽造に使われたパソコンなどを押収。ほかにも多数の仲間がいるとみて中国人偽造団の解明を進める。

 調べでは、無職の男は多治見市の自宅マンションで、パソコンを使って外登証などを偽造した疑い。通訳の男は銀行で偽造外登証を提示して預金口座をつくった疑い。通訳の男が偽造団の主犯格とみられる。この2人のほか、既に有印公文書偽造容疑で逮捕した別の中国人の男(20)も偽造団の一味とみて調べている。

 偽造団はマンションの一室に複数のパソコンやプリンター、コピー機などを設置。中国人をはじめフィリピン人、インドネシア人などの偽の外登証や旅券を作成し、全国に住む外国人に幅広く販売していたらしい。

 外登証の表面は、偽造を防ぐため特殊な加工をした「ホログラムフィルム」で覆われているが、押収品にはこのフィルムの偽物もあった。押収したパソコンやDVDには約1200人分の偽造外登証・旅券のデータが保存されていた。

 偽造団は材料の調達、書類作成、販売など役割を分担して活動しており、捜査本部は、多くの中国人らがかかわっているとみている。捜査本部はこのほか、偽造旅券などを所持していた愛知県豊明市の中国人の男女6人も入管難民法違反(不法残留)容疑などで逮捕。偽造旅券をこの偽造団から入手した可能性もあるとみて調べている。


http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20070227/mng_____sya_____006.shtml