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2007年02月26日(月) 00時00分

密輸入は小口化 成田税関支署まとめ朝日新聞

 東京税関成田税関支署は、06年の1年間に成田空港で摘発した密輸の概況を発表した。不正薬物の摘発件数は148件で、前年より11件増。押収量は約224キロで、前年の約50%だった。06年9月には、1回の押収量としては全国の税関で過去最高となる約15キロのアヘンを押収したこともあったが、全体としては小口・分散化の傾向にあるという。
 大麻類の摘発件数は77件、押収量は約122キロで、前年と比較すると件数で68%、押収量は28%に減った。一方、覚せい剤の摘発件数は42件、押収量は約66キロで、件数で4・7倍、押収量は5・9倍に増えた。覚せい剤の末端価格は大麻類の15〜20倍と見られており、少量でも高額の取引になるという。
 密輸の形態別では、航空貨物からの押収量は約30キロで前年の10%にとどまったが、航空旅客からの押収量は約193キロで前年の1・5倍に増えた。旅客での手口を見ると、覚せい剤は脇腹や腰などの身辺への巻き付け、スーツケースの二重底、土産品などの偽装が多かった。大麻類では体内に飲み込むという手口も9件あり、うち7件は日本人によるものだった。
 同支署によると、貨物を使った大口の密輸は減る一方、旅客に紛れて少量の薬物を複数で密輸することで、摘発のリスクを分散化させる傾向が見られるという。

http://mytown.asahi.com/chiba/news.php?k_id=12000000702260002