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2007年02月22日(木) 00時00分

“信長の屏風”調べてと法王に贈呈の屏風は無断模写だったZAKZAK

 滋賀県安土町が2005年にローマ法王ベネディクト16世に贈ったミニ屏風(びょうぶ)は、同町の城郭資料館に展示されている陶板壁画を無断で模写していたことが22日、分かった。

 津村孝司町長は21日、壁画を描いた広島県福山市の画家宇田妙子さん(74)に謝罪。今後はミニ屏風に関し、宇田さんの名前を明記すると約束した。町は「著作権の認識が甘かった。大変申し訳ない」としている。

 ミニ屏風は町が日本画家に依頼し、壁画を模写。町長らが、織田信長がローマ法王に贈ったという屏風の調査をベネディクト16世に依頼した際、土産として渡した。

 町によると、日本画家から著作権に関する宇田さんの許諾の有無を確認されたのに、町の担当者は許可を得たようにうそを言ったという。

 新聞記事を見た宇田さんが気付き、町に抗議。宇田さんは「壁画は大変な苦労と努力をし、精魂込めて書いたもの。軽々しく扱ってほしくなかった」と話している。

 信長は1581年、イタリアに帰国する宣教師らに安土城の天守閣や城下を描いた屏風を託し、当時の法王に贈ったが、その後は所在不明になったとされる。

ZAKZAK 2007/02/22

http://www.zakzak.co.jp/top/2007_02/t2007022231.html