2007年02月21日(水) 00時00分

ネット広告雑誌に迫る 昨年　２９％増の３６３０億円 （東京新聞）

　電通が二十日発表した「二〇〇六年の日本の広告費」によると、景気回復やトリノ五輪、サッカーＷ杯効果などから、総広告費（推定）は前年比０・６％増の五兆九千九百五十四億円と三年連続で増加した。うちインターネット広告費は、２９・３％増の三千六百三十億円と、前年（５４・８％増）に続く高い伸びを示し、雑誌（三千八百八十七億円）に迫った。

　ネット広告は、ブロードバンド（高速大容量）通信の普及に伴い〇四年にラジオを抜いたばかり。一九九七年は約六十億円だったが、この十年間で六十倍に拡大。電通は〇七年には、ネットが雑誌を上回りテレビ、新聞に次ぐ規模になると予想している。

　一方、新聞、テレビなどマスコミ向け広告費は二年連続で減少。新聞広告は八七年以来十九年ぶりに一兆円を下回った。

　ネット広告費の内訳では、携帯電話向けのモバイル広告が３５・４％増の三百九十億円。検索サイトの検索結果に連動した検索連動広告は５７・６％増の九百三十億円と急増。ネット広告は今後も、携帯電話の次世代化促進や電子商取引（ＥＣ）の普及などに伴って拡大が見込まれる。

　新聞、雑誌、ラジオ、テレビのマスコミ四媒体の広告費は、合計で三兆五千七百七十八億円と２・０％の減少。特に「紙媒体」の減少が目立ち、新聞は３・８％減の九千九百八十六億円となった。雑誌は１・５％減だった。電通は、〇七年は個人消費が回復するとして、１・１％増の六兆六百十三億円を予想。ネット広告は２０％以上の増加を見込んでいる。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/kei/20070221/mng_____kei_____002.shtml