記事登録
2007年02月06日(火) 00時00分

一部架空の工事発注 石井被告、現金授受も 東京新聞

 太田市発注の下水道工事をめぐる贈収賄事件で、収賄などの罪に問われた同市契約検査課の元課長補佐石井英世被告(50)と、贈賄罪に問われた土木工事業「斎藤建設」(太田市)元社長の斎藤吉男被告(46)、父で元同社役員斎藤斉男被告(75)の公判が五日、前橋地裁(久我泰博裁判長)であった。石井被告が随意契約で一部架空の工事を斎藤建設に発注し、同社側からキックバックさせる手口で現金を受け取っていたことも明らかになった。

 検察側は被告人質問で、石井被告が一九九六−九七年の間、二度にわたって斎藤建設側から現金計約百万円を受け取ったと指摘。石井被告は当時、公園緑地課に在籍していた。検察側の「架空の随意契約だったのではないか」との質問に、石井被告は「一部架空が交じっていた」と認めた。同被告は「工事前後の写真を付ける必要があり、全くの架空工事ではない」と述べた。

 一方、弁護人の質問に、石井被告は時折、涙を見せつつ、「悔やんでも悔やみきれない。公務員としての自覚が足りなかった」と話した。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/gnm/20070206/lcl_____gnm_____022.shtml